審美歯科に関するエトセトラ”
審美歯科っていうとどのようなイメージですか?診療していると綺麗な歯を入れてくださいってご用命されることも多いですが、白い歯を入れることが審美ではないと考えています。現在は、辞退させていただいておりますが複数の衛生士学校で審美歯科を担当していた時に学生さんに最初にお伝えする内容は、まさに審美歯科とは!でした。
保険診療における歯科医療は、生きるために食事をする機能の回復、会話を通じ社会性を得ることとするならば、審美歯科は美味しく食事をする。楽しく会話をする、と付加価値を求めます。
その上で、同じくらい大事にしていることは、安定性。折角、治療した歯を長期的に安定して使用することです。そのためには、なぜ、その部分は治療が必要になったのか?今後のリスクは何か?を、知る必要があります。近年、医療保険でも一部制約はあるもののハイブリットレジンのような白い詰め物や被せ物で治療を行う患者さんも増えてきました。そして、その治療した部分が欠けたり割れたりしている歯をよく見かけるようになりました。材料の特性、咬合など様々な因子を総合的に判断して治療を行う様に努めています。保険診療と自費診療は材料が違うだけではないのです。前置きが長くなってしまいましたが、そうは言っても今回は審美歯科に使用する材料にフォーカスします。
まずは、白い材料。保険で行うことができる代表格はコンポジットレジンです。図に示す様に単語を区切るとそのイメージはつきやすいです。他の材料に比べ、レジンは耐久性や摩耗性に劣ってしまうもののコストで優れています。切削量も少ないため使用する場所の制限を除けば有益な材料です。次は、セラミック。セラミックはWikipediaによると次の様に述べられています。製品の組成や製造工程により一言でセラミックといっても多くの種類があるのです。歯に使用するセラミックも同様です。近年、使用頻度が高いのはフルジルコニアです。欧米で人気が高いのはEmaxです。使用頻度が高い、それぞれの材料の特徴を比較しておきました。
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一言で審美材料っていってもたくさんあることがわかりますね。数年前から制約はあるものの保険で算定できる様になったハイブリットも治療の選択肢ですね。当院では、患者さんの治療希望における優先順位から材料を選択することも行なっています。もちろん、金属アレルギーにおいては金属以外の治療となりますので審美材料を選択することになりますが過去のブログ参照いただけるとご理解いただけますが、噛み合わせや習癖(食いしばりなど)を考慮して選択したいものです。機能と安定、そして審美的であることは豊かな人生を送る手段だと思います。高価な材料!ではなく最適な材料をヒアリング・カウンセリング後にご提案させていただきます。審美治療に関わらず、治療後には素敵な笑顔になっていただきたいです。
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